金型への路(みち)・・・(その七)
金型モデルデータを作成しました。
この画像はコア側です。
「コア側」は他に「突き出し側」とか「可動側」とも呼ばれ、英語では「Movable Side」といいます。
コア側の逆はキャビティ側(「固定側」「Stationary Side」)です。
これらは金型を使ってプラスチック製品を成形する「射出成形機の構造」に由来する名称です。
射出成形機の金型を取り付ける部分を「プラテン」と呼びますが、プラテンは対向している二枚の分厚い金属板で、「タイバー」という太い金属棒で接続されています。
プラテンの固定されている側を「固定側」、タイバー上を動く側を「可動側」と呼びます。
熱で溶かされたプラスチックは固定側から金型に流れ込み、冷えて固まった後に可動側が動いて金型が開かれ、可動側にある突き出し装置で金型から取り出されます。
上記の金型に関する説明は一般的な構造の金型について説明したものです。
Fi-Dia Block(s)は非常に一般的な金型構造になっています(^_^ゞ
「金型」や「射出成形機」で検索をかけてみると一般的ではない構造も含めて色々と出てくると思います!
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さて画像についての続きです。
製品部分は金型の形状(製品の反転形状)になっていますが、ランナー形状はまだ処理(引き算)をしていません。
足パーツの対称形状もまだです。
これらは差演算(ブーリアン演算の引き算)や反転コピーをすれば簡単に作れるので、調整後の最後の工程で実施します。
おなかパーツとお尻パーツ部分の拡大図をご覧いただきましょう。
製品では穴になっていた♀ボールジョイント部分が凸形状になっています。
前回金型への路(みち)・・・(その六)にてアンダーカットのお話をしました。
Fi-Dia Block(s)ではアンダーカットの処理(スライドやスラントなど)はしていないとお話しました。
実は、Fi-Dia Block(s)の♀ボールジョイント部分はアンダーカットになっています。
アンダーカットが無ければボールジョイントのギュッとした勘合は起きません。
アンダーカットの処理にスライドやスラントは使っていませんが、Fi-Dia Block(s)では「無理抜き」に近い処理をしています。
ココで詳しくはお話しませんが、無理矢理アンダーカットを抜いても成形品に問題がでないように少し工夫をしています。
今回の画像はまだまだ作業の途中です。
調整作業や更なる金型部品分割をしなければなりません。
次回は何を見ていただこうかなぁ?
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