Opt.001「KONI-1Frameに由来するパーツのガタガタ問題」
ある方とのメールの中で,Opt.001について質問がありました.
ジョイントの勘合に関するとこなんですけど,同じ疑問を持っている方もいらっしゃると思うので,回答を転載しておきます.
なお,転載文中「BJPM」とありますが,これはいわゆる「BJPM同人版」を指しています.
現在市販されているアトリエ彩様の商品(いわゆる「BJPM商業版」)とはまったく関係がありませんのでご注意下さい.
===ここから===
> P.S. Opt.改修とのことですが、足先パーツ(13,14)の
> ♀ジョイントが、15番パーツ以外の♂ジョイントに対して
> ブカブカ状態なのは治るんでしょうか?
> (それともこれは足先以外の用途に使っちゃいけません、という
> 警告?!(^^;)
いえいえ,警告なんてことはありませんけど(^_^;)
現状のOpt.001は,ジョイントに関して二種類の仕様が混ざってしまっています.
これは,Opt.001がKONI-1Frameに由来していることが原因です.
ご承知の通り,KONI-1FrameはBJPMの「にぎやかし商品」として製作しました.つまり,BJPMの仕様に合わせてあります.
BJPMの仕様というのは簡単に言うと「"More hard!"に対応するために♂ジョイントの径がΦ5よりも若干大きくなっている」というものなんですけど,Fi-Dia Block(s)ではジョイントの勘合を「径を変える」ことで対応するのではなく,「ジョイントの周りの形状を最適にする」ことで対応しています.
そのため,ジョイントのピッチやジョイント部外形の基本形状等も独自の規格を作っています.
実際,金型のジョイント部の径を微妙に変えて勘合を調整することは非常に難しいことですし,Fi-Dia Block(s)では行っていません.
金型の精度は工作機械や切削工具の加工精度で十分出せますし,勘合に効いてくるのはむしろジョイント周りの肉厚や成形条件です.
さて,今回のOpt.001の改修はというと,この「Double standard」を是正するというのも目的の一つです.
具体的には「(1)♂ジョイント径の変更」と「(2)♀ジョイント用部品の交換」,「(3)♀ジョイント周りの形状変更」を行います.
(1)と(2)は既に終わっています.残りは(3)ですけれど,この作業にもBLOGに書いた放電加工が必要になります.
現Opt.001の「Double standard」が顕著に現れているのがOpt001-15です.
Opt001-15はKONI-1Frameの頃からありますが,Opt版に改修したときに「Opt001-15の一つ出ている側の♂ジョイント」を作り直しました.
つまり,Opt001-15の♂ジョイントの径は一つ側と二つ側で異なるんです.
これは,Opt001-15のそれぞれの♂ジョイントをOpt001-13,Opt001-14に挿して試してみるとわかると思います.
他にもKONI-1Frame由来のパーツで手を加えていないものはいくつかあるんですけど,Opt001-13とOpt001-14の♀ジョイントはこの差が顕著に現れてしまいました.
これが「ジョイントの勘合はジョイント周りの形状に強く依存する」と考える理由の一つです.
結論ですが,今回のOpt.001の改修作業で「KONI-1Frameに由来するパーツのガタガタ問題」は解決するのではないかと考えています.
===ここまで===
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